霹靂Q&A~第10問:霹靂で使われている台湾語・・・

引き続き今回も、霹靂Q&A~!!
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HN:アンシーさん
性別:女性
お住まい:東京都 

Q:
霹靂の言葉は、字幕は北京語で発音は台湾語と理解していますが、こういうことって台湾では日常的にあるものなのでしょうか?
また、霹靂で使われている言葉はやはり通常のものと少し違う言い回しがあったりするのでしょうか?日本の時代劇のような感じの言葉なのでしょうか?

<ネタバレあり、ご注意下さい>

A:
台湾では、霹靂に限らず、映画やアニメ、バラエティ番組などでも、普通語(北京語)の字幕が付くことは普通です。
それは、普通語で話していても、香港映画(広東語)や中国映画(北京語)などでも、普通語の字幕が付きます。
英語発音の映画だと、英語と普通語と二つ字幕が付いていることもあります。
日本人からすると、なかなか不可思議な光景かと思いますが[:ラッキー:]
一つは、台湾語がわからない視聴者のため、
または、音だけでは意味が伝わらない場合があるため(人名・地名・固有名詞・同音異義語など)、だと思います。

布袋戯は、中国大陸南辺の方、福建省を中心に生まれ発展してきた民間伝承芸能です。
なので布袋戯で使われる言葉は、福建省辺りの言葉です。
この福建省辺りの言葉は、福建語あるいは上ェ南語(ミンナン語)といわれるものです。
福建省の略称は上ェで、その南方で使われている中国語の方言ということですが、広い意味では、福建省から台湾はじめ東南アジアへ移り住んでいった人々が話す言葉を指します。
移り住んでいった人たちが、その土地その土地の言語と混ざり合って、広く派生していっているため、これこそが上ェ南語というのは示しにくいです。

台湾島にやってきた福建省の人たちの上ェ南語も時代を経るに従って、台湾独自に変化しました。
台湾語という言い方は、普通語(北京語)と区別するための言い方でもあって、必ずしも台湾原住民の言葉を指すわけではありません。
台湾島は縦長型で、南北行き来が容易ではない環境なので、北部に移り住んだ人々、南部に移り住んだ人々、それぞれ言葉の変化が異なります。

台湾語の分け方:
1、地域により、濁水溪を境として「北台湾語」と「南台湾語」と分けられる。
例:
日本語:タオル
中国語:毛巾(マォジン)
北台湾語:みんぐん
南台湾語:みんぎん

2、用途により、「文讀音」と「口語音」と分ける。
布袋戲の「口白(コウバイ/日本語でいうと語りに相当する)」は物語を表現する役割で、声優とは違います。なので口白は間違いなく「文讀音」です。
時代がかって聞こえるのは、会話調ではないからと言えるかもしれませんね。
ただし、「丑」の秦假仙たちは「口語音」を使用しています。
これは、私たちが普段日常生活で使う台湾語と一緒です。
布袋戲が台湾に渡ってきてからの特例かもしれません[:楽しい:]

ちなみに、
日本の漢字の発音の漢音は、唐時代に伝来したので、上ェ南語の発音と似ているものが見られます。
例えば、「弁当」はベンドン、「電車」はデンチャー、「世界」はセーガイ、「国家」はゴッガー、「瓦斯」はガス、「カーテン」はカーデン、「愛」はアイなど。
似てますよね~?!
中国語より似ている発音が多い気がします。

さて、これからも気になることがありましたら
霹靂Q&Aへどうぞ~[:ラッキー:]

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