「金光布袋戲・天地風雲録:決戦時刻」についていち感想
待望の金光シリーズ続編・天地風雲録が2012年6月、ついに戻ってきた。(拍手)
キャッチフレーズの一つ、「第一部接受政府補助以HD拍攝的布袋戲」
布袋戲市場に刺激をあたえるためか、
霹靂が市場を独占する現状を変えたい台湾政府(行政院新聞局)が、撮影補助金を補助しているとのこと。
発売は隔週、2話ずつ。
DVDディスク1枚に1話収録で、ディスクデザインも2種類ずつで、ちょっと豪華感?
霹靂の場合はディスク1枚に2話収録しているので、続きが気になって一気に見てしまって時間管理がグダグダに・・・なんてことがしばしば。
でもディスク1枚に1話なら、次を見るにはディスクを入れ替えなければならないから、区切りをつけやすくて、これが自分的には良いです。
第1、2話の初回限定版には収納ケースがついてきた。
霹靂と違って第1話から収納ケースがあるので、コレクションに便利。
天地風雲録では、前作・黒白龍狼傳を見ていない観客にも物語がわかるように、工夫をしたようです。
たとえば、第一話冒頭にナレーションにて中原の現状を説明。
第二話の冒頭は、黒白郎君はなぜ一人から二人に分裂したか。
白狼は一生懸命合体しようとするが、黒龍(黒濾濾)は抵抗する一方、を説明。
そして、見たことのない観客にもファンになってもらうためか、往来の人気キャラクターもよく登場させる。
史豔文:
金光シリーズの主人公。中原のリーダー。
代表詩号:「回憶迷惘殺戮多,往事情仇待如何?絹寫黒詩無限恨,夙興夜寐枉徒勞。」
※霹靂の秦假先がハッタリでたまにこのセリフを真似ていう。
代表技:純陽掌。
藏鏡人:
本名羅碧。史豔文の宿敵。
旧作の設定は、藏鏡人は江湖で一つの魔鏡を手に入れた。この魔鏡はその中に隠れることができ、姿を表すときはその面貌は見えない。それゆえ「藏鏡人」ということだが、後期になると帽子をかぶるだけで、顔はそのまま出ている。
2009年黄俊雄布袋戲全国巡演の際、黄俊雄氏が藏鏡人と史艷文は実は兄弟、証拠は二人の身体には同じ胎記(バースマーク)がある。
代表セリフ:「順我者生,逆我者亡。」
※布袋戲を知らない人でもこのセリフを知っている。とっくに台湾人の生活に浸透していて、中華圏ドラマなどでもしばしば使われる。
代表技:飛瀑怒潮。
黒白郎君:
本名南宮恨。立場のない狂人。
新版の金光シリーズでは、史豔文と藏鏡人の決戦に乱入し、その膨大なエネルギーの衝撃波を受け、黒龍と白狼の二人に分裂した、とのこと。
代表セリフ:「別人的失敗就是我的快樂啦!」
代表技:一氣化九百、一氣化三千。
冒頭は「史豔文+藏鏡人 VS 海の向こうからの炎魔幻十郎」。
この始まり、設定が香港映画「風雲II」(原作は馬栄成氏の漫画・風雲)の冒頭「聶風+歩驚雲 VS 東瀛の絶無神」。(中原は東瀛の勢力に侵入されている)にとてもよく似ていると思う。偶然かな?
今シリーズのタイトルは「天地風雲」と風雲が入っているのは、偶然、でしょう^^
また、前からよ~く見た方は気づいたと思うが、
<編劇:羅陵 蘇玟 素文 編劇顧問:三弦>のクレジット。
(経営者はメンバーに入っていない)
羅陵氏は元霹靂の脚本チームメンバー。
活躍時期は「創世狂人~天罪」
作ったキャラクター:藺無雙、蒼、朱武、一歩蓮華、襲滅天來、吞佛童子、赦生童子、蝴蝶君、東陵少主、悅蘭芳、病劍叟、金子陵、臥江子、劍子仙跡、疏樓龍宿、人形師、蕭中劍、棄天帝など。
神蠱温皇が金光に移籍後作ったキャラクター。
三弦氏も元霹靂の脚本チームメンバー。今はコンサルタントという立場だけど、今後定着予定があるとかないとか。
関与したキャラクター:寂寞侯、燕歸人、羽人、佛劍分説、狂龍一聲笑、鬼梁天下、柳生劍影、羅喉、千葉傳奇、六禍蒼龍、三口劍、月神など。
こういう脚本メンバーの影響もあるかな?!、似ている設定。
<霹靂>
金小開が白い裨善と黒い左非に分裂
<金光>
黒白郎君が白狼と黒龍(黒濾濾)に分裂
<霹靂>
ボス級キャラクター・棄天帝が朱武の子供の体で復活(再臨)
<金光>
ボス級キャラクター・炎魔幻十郎が小空の体で復活
「日本」の雰囲気を出すため、天地風雲録では東瀛(日本)キャラクターの名前を日本語で発音する。
ちょっとおもしろいですね。
日本語をつかうキャラクタ-もいたし。
ちゃんと日本語の発音に工夫して、偉いです!
霹靂の開疆記の時、伊達我流が彼女のことを日本語で「あかちゃん」と呼んだシーンが思い出されます。
「あかちゃん」を英語でいうと「BABY」。中国語では「宝貝」。
英語では「親しい人」と「赤ん坊」2つの意味がある。
中国語の「宝貝」も同様に2つの意味。
つまり、日本語で「親しい人」と呼びたかったところを、「赤ん坊(あかちゃん)」と呼んじゃった。
霹靂には日本語のバックアップする人があまりなさそうだね。
現状は、台湾の一部のファンの間では、金光は霹靂のビジネスモードをコピーして、キャラクターを入れ替えるだけじゃないかと言う人々もいますが、
今後、自分なりの布袋戲になってもらいたいですね!
台湾人のほこりとしてもう一つの奇跡を!(拍手)
霹靂ファンも金光ファンも、布袋戲を見たことがないという方も、
再開した金光シリーズを応援して行きましょう~
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今後とも台湾正規版布袋戲DVDをよろしくお願いいたします!