【布袋戯】とは①『由来』

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【布袋戯】とは?---その①『由来』

布袋戯…読み方は、台湾語では「ボーディヒ」北京語では「ブーダイシー」。
人形劇の一種で、中国で古くから大衆に親しまれてきた、大衆娯楽芸能のひとつ。

人形は、木製の頭部と手、布で覆われた胴体から成る。片手で支え、胴体(布)の中に片手を入れ操る。
発祥の地の中国本土では日本の無形文化財に相当する「国家級非物質文化遺産」に登録されてもいる。


布袋戯の起源は、一般的には中国明朝末期~清朝初期に閩南(みんなん)地区=福建省泉州とされている。
「布袋戯」の三文字が文献に現れたのは、清の嘉慶年間(1796~1820年)に出版された「晉江縣志」の中の「近復有掌中弄巧、俗名布袋戯」とあるのが最初といわれている。
このことから、布袋戯は18世紀終わりにはすでにポピュラーな大衆娯楽だったことが伺える。

起源についての民間伝承は幾種かあるが、大方の内容は
明代にある文人が科挙の試験を受けに行く途中、立ち寄った廟でたいそう夢見がよかったので、おみくじを引いたところ、「功名威嚇歸掌上、榮華富在眼前」(功名は手中にかえり、栄華と富は目の前)という良いお告げが出た。喜び勇んで意気揚々と受験したが落第。失意のうちに故郷へ帰った。
ふと、興味をもった当時の人形劇:傀儡戯を自分流に改良し興行を行ったところ、これが大当たりして、栄華と富が手中に収まった。こうして、文人はあの時のお告げの本当の意味を理解できた、というもの。

この伝承の中で「自分流に改良した」傀儡戯は「掌中戯」の始まりとされている。そしてこの「掌中戯」が、掌の中で人形を操り語る劇・布袋戯の前身といわれる芸能である。


「布袋戯」の呼び名は、唯一無二のものではなくて、劇団や集団、地域によって、いくつかの呼び名がある。
「掌中戯」「木偶戯」「布袋戯」が主な呼称だが、そのほかに「手操傀儡戯」「手袋傀儡戯」「小籠」「指花戯」などがある。
人形を手で操ることからつけられた呼称と、木製の人形=木偶を用いることからつけられた呼称、人形=傀儡の劇ということからつけられた呼称、ということが見てとれる。

すこし気色のちがう「布袋戯」の「布袋」の由来については諸説あって、
・人形の胴体部分が袋状の布で覆われてできているため
・舞台下に布の袋のようなものを張り、上演時、人形を操る人(操偶師)が木偶をそこに並べ、順次手にしていたため
・早い時期に用いられていた舞台が布袋のようだったため
・興行の終了後、道具一式を大きな布袋に入れて持ち運びしていたため
などといわれている。

—>> その② は 『木偶』

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