シリーズ第31作【ピリ図騰】:第17話「智勇闖天關(秦假仙の大活躍)」
シリーズ第31作【ピリ図騰】
不定期連載中
第17話「智勇闖天關(秦假仙の大活躍)」
シーン:琉璃仙境
登場人物:秦假仙、天策真龍、歩雙極、鳳棲梧、遺世老ほか
「琉璃仙境」。
秦假仙は天策真龍軍に占拠された「琉璃仙境」についた。
秦假仙<天策真龍殿、どうぞこの三本の名剣をお納め下さい>
歩雙極<ハン、人違いだ。殿様はあちらだ>
秦假仙<ええ?! あなたは天策真龍じゃない? 見たところ生まれながらの高貴なお顔立ち、帝王の相をお持ちで、そのうえ龍の紋の衣裳をお召し。なのにあなたではないと? 残念なことだ!>
歩雙極<秦假仙!>
天策真龍<お前が秦假仙か?>
秦假仙<ごもっとも。わたくしこそが世間を沸かす天下の奇人、姓を秦、名を假仙、字を玉安と申す。実は私が来る前、仲間たちは私に行くな、天策真龍は力を頼みに弱い者をいじめるそういう類の輩だと言いました。しかし、私は信じない、と言い、そして単身乗り込んで来たのです>
天策真龍<む?>
鳳棲梧<おいおい、殿様がお前を殺さないと、なぜ思う>
秦假仙<脅して私を殺せるというんですね。そう、だから私はとっくに防衛対策済み! 弟分の蔭屍人にニュース原稿を預けてあります>
鳳棲梧<ニュース原稿? そんなものどうする?>
秦假仙<決まってるでしょ、ニュースに使うんです。もし、私が六時間以内に戻らなければ、そのニュース原稿を各メディア、ラジオ局、テレビ局に送るよう言ってある。私、秦假仙は「琉璃仙境」で死んだというニュースを発表します。テレビの速報も流しますよ。号外号外、「武林」の皇帝・天策真龍が天下もっとも使い道のない秦假仙を打ち殺した! 中継車が急いで現場にやってきてライブ中継、その時! ちっちっちっ、なんと面白い! ご存じでしょう、記者のペンがどれほどすごいか。まるで走るように書きつづる>
遺世老<でたらめを!>
秦假仙<およよよ、なんとあなたの決定でしたか! もしあなた方の天策真龍様を尊重しろというのなら、私はあなた方よりずっと誠意があります。私のスタイルを良くご覧なさい。髪型はスタイリングしてもらい、この服は傲笑紅塵からの借り物。私がここへ来ることにどれほど慎重かわかるでしょう。あなたのように髪はボサボサ、服は三年洗ってないかのように汚いなんて、どれだけ天策真龍様を尊重していると言えるか、信じられないね!>
遺世老<秦假仙、お前!>
秦假仙<なんですって? 傷つくのが怖いんでしょう? それとも水を持ってきて吹きかけます? スカート穿いてるんだから、案じることはないでしょ>
鳳棲梧<秦假仙、お前は確かに口がうまいよ!>
秦假仙<今頃知ったんですか! じゃなきゃなんだって言うんです? 天下一の論客、来るに来てしまったんだ、問題はまずあなたに聞いてはっきりさせよう>
遺世老<身の程知らずめ!>
天策真龍<質問させろ>
秦假仙<やった。か~んたんな問題だ。天策真龍殿、あなたはなぜ復活してすぐ素還真を殺したのですか? あなたと彼の間に恨みが?>
天策真龍<ない!>
秦假仙<それとも彼があなたを脅した?>
天策真龍<まさか>
秦假仙<では誰の考えだったんです? あなたですか?>
歩雙極<違う>
秦假仙<ではあなたか!>
鳳棲梧<違う!>
秦假仙は兵士の方へ走っていく。
兵士<わたしじゃありません!>
秦假仙<わかっているよ! 聞いていないよ!>
遺世老<私の考えだ。それがどうした>
秦假仙<あぁあぁ、事情ははっきりした、お前が妬ましく賢い策士か。素還真がもし天策真龍殿に投降してきたらお前の地位を脅かす。それで素還真を消そうとしたわけだ>
遺世老<秦假仙、貴様!…>
天策真龍<よし、この件は遺世老に任せる。秦假仙を困らせるな>
秦假仙<お待ち下さい、東陵少主の首をもらって帰らないと>
天策真龍<渡せ、渡せ>
秦假仙<聞きましたよ! 殿様の命令は私を困らせない>
こうして、秦假仙の活躍でうまく三本の名剣で神秘剣客を交換した・・・。
出典:「YouTubeのbennetcchzoeさん」より転載。
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次回予告:
・竹醜が追悼会に参加してきた。彼は本当に素還真を弔いにきたのか? それとも他の企みがあるのか?
・天策真龍の大将・歩雙極対鬼王棺。勝敗はどうなる?
・魔劍道の陰謀が次第に明るみに出てきた。天策真龍は強敵と再会する。この争いは「武林」にどんな波紋を引き起こすだろうか?
次回、<ピリ図騰> 第18話:≪龍を屠る計画≫ お楽しみに~